ほうかいのじゅもん

写真を中心に、その他趣味のことなど、気ままに綴るブログです。

名探偵ピカチュウ 〜新コンビ誕生〜


3DSのダウンロードソフト「名探偵ピカチュウ 〜新コンビ誕生〜」を購入し、クリアしました。
ゲームの根幹に関わるネタバレについては触れませんが、一応ゲームの内容について書くので、以下ネタバレ注意!!ということで。

2013年10月、NHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」にて株ポケ社長・石原恒和さんが取りあげられてから2年……
その中で「企画段階のゲーム」として取りあげられたきり音沙汰なく、ファンの間では完全にボツになったと思われていたゲームの発売が、先月末、サプライズ発表されました。

放送でも言及された「これまでにないピカチュウ」というスタイルを突き詰めた結果、おっさんの声で喋るハードボイルドなピカチュウというぶっ飛んだ方向なゲームになってしまったようです。

自分はポケモン好きながら、最近あまりゲームする時間もなく、所謂「本編」以外のゲームは購入してきませんでした。
しかし今回は何とな〜く心揺さぶられるものを感じ、発売日に早速ダウンロードして遊びました。

価格は1500円。(現在、期間限定セールで1200円)
総プレイ時間は数時間程度でクリアできるお手軽な内容です。

まず特筆すべきはやはり、人とポケモンが共存する世界観の素晴らしさ!
このゲーム、まずモンスターボールが出てきません
街の中で人とポケモンが共存し、公園にハトがいる感覚でマメパトがいます。
ポケモンの3D ADVゲームというのはこれまでにも沢山ありましたが、こういう自然な世界観で人とポケモンを描いたものは実は珍しいのでは?
「我々のいる現実世界に、もしポケモンがいたら…」という夢を叶えてくれるような作品になっています。

また、ポケモンの鳴き声がめちゃくちゃ可愛いんですよね。
鳴き声はいわゆる「アニメ式」で、自分の名前をもじった声を出します。(たとえばヒトモシは「モシモシ!」とか)
描かれるポケモンが例外なく全て可愛らしいんです。なんとあのダストダスですら可愛らしく感じられます
ポケモン達にはどれも愛嬌があり、悪役であっても憎めないようなやつらばかりです。
ORAS等のストーリー中にいるポケモンはただ立っているだけですが、本作では一匹一匹に丁寧で個性的なモーションが用意されているのも◎です。

このゲームでは、主人公ティムは人間に、ピカチュウポケモンに聞き込みをして手がかりを集めることになります。
つまりピカチュウを通して、モブポケモン達と会話ができるのですが、どのポケモンも個性があるんですよね。あまり知能の高くない、ちょっとおバカな奴もいたりして。
また、たとえばマメパトが数羽並んで出てくる等、同一種で別個体登場するポケモンもいるのですが、一匹一匹に用意されている会話が微妙に異なり、個体ごとに意思を持っているのも拘りを感じます。同じ種のモブポケモンには同じ台詞、という手抜きは一切ありません。


肝心の謎解き要素の方は、もちろん子供もターゲットにしたゲームですので難易度はかなり易しめですが、最後の謎などは割と手応えがあって、素直に「ああ、アレね」と楽しめるのではないかなと思います。
もちろん大人にとってはキャラゲーの要素が強いかとは思いますが。


公式サイトによるとこのゲームのジャンルは「シネマティックアドベンチャー
このジャンルを知らずにプレイしていたときからも、映画のようなカット割りでティムとピカチュウの冒険を描いているのが印象的だったので、やはりそこも狙いなのだろうと思います。
値段1500円、プレイ時間2〜3時間、というところからも、一本の映画を見るような感覚で遊べるゲームですね。


なお、既にプレイし終えた人の感想を見ると、

  • マップ切り替え時にオートセーブになってしまう。
  • セーブデータを1個しか作れない。

等の不満を散見します。
確かにゲーム中にところどころ選択肢やミニゲームがあり、おそらくどれを選んでも物語は同じ進行をしますが、途中の台詞などが微妙に異なるのかなと思います。
そういうのをコンプリートしたい人にとっては、オートセーブはひとつの鬼門になってきますが、僕としてはオートセーブがあることでコンプを元々諦めることができたので、まぁ僕のようなライトユーザーにはいいかなという感じ。

唯一感じた不満点(とも言えない程度のもの)としては、モブポケモンの鳴き声がとにかくめちゃくちゃ可愛いので、「捜査リスト」に登録される会話したポケモンのリストから鳴き声を再生できる機能とかあればなぁ、と思いました。

あと、DLゲームですが容量が800MBくらいあるので、3DSデフォルトの2GBのSDカードを使っている人は注意した方が良いかもしれません。(僕は購入時に32GBのものに差し替えたので問題ありませんでした)


※ 以下、特にネタバレ注意!

さて、今回のゲーム、サブタイトルの「〜新コンビ誕生〜」からも何となく予想されていましたが、最後が「To be continued」で終わる続きモノでした!
今作はひとつの謎は解決しますが、黒幕までは至れず、というところで幕を下ろします。
僕としても、(企画から2年以上かけていることからも)かなり完成度の高いゲームだと思うので、続編が出るのは嬉しいです。

本作だけでも、

  • ティムの父親の行方 (これは何となく察しがつく感じだったけど…w)
  • 最近ピカチュウがよく見る謎の夢
  • ポケモン凶暴化事件の真相、薬「R」の目的 ロケット団が絡んでくるのか否か?)
  • ダストダスを使ったゴミ再生実験とはなんだったのか。 (ゴミをいくつかあげるイベントがあったけど、結局本作中では意味のないイベントだった…はず)
  • 重要人物に見えて完全に脇役だったベイカー所長 シャーロック・ホームズに名前が由来していることからも、単なるモブで終わるとは思えない)
  • 最後に現れた「あのポケモン

というような、未回収の伏線が大小様々ありましたので、次回作以降がどう展開するのか楽しみです。
なんとなくですが、三部作くらいになるのかな?という予感がします。



と、いうわけで、総括すると、ポケモン対戦というよりも、ポケモンそのものが好きな人にとっては「完全に買い」なゲームでした!
やはり制作会社が「株ポケ」「任天堂」「クリーチャーズ」と、いわゆる純正ポケモンゲームなところが良いですね。

購入を迷われている方は、安いですし暇つぶしにもってこいのゲームだと思います!