ほうかいのじゅもん

写真を中心に、その他趣味のことなど、気ままに綴るブログです。

ORASへの不安と期待

ポケモン新商品の「オメガルビーアルファサファイア」の発売まであと一ヶ月余りとなりました。
本来であれば、楽しみで仕方ない!発売日が早く来て欲しい!と夜も眠れぬ日々を過ごすところですが、僕はいつにない新作への不安を抱えています。
というわけで、発売前のこの時期だからこそ、新作への「不安と期待」を記事にしておきたいと思います。

以下、自己満足の無茶苦茶な長文となりますので、お時間に余裕のある方はよろしければご覧ください。


0.体験版データの解析による情報流出
なによりもまず、前提としてこのことを書いておかなければなりません。
それは、今月15日発売のコロコロコミック付録(海外では別の手段で配布)になった「ORAS体験版」から、データの解析により、情報が流出してしまったという事態です。
16日頃から、体験版のデータを解析して得られたと思われる情報が、海外のコミュニティに掲載され始めました。
その中には、新メガシンカポケモン種族値、全ポケモンの取得技リスト、教え技、敵トレーナーの手持ちリスト、ジムリーダーのカットインイラストまで、主要な情報が事細かに記されていました。
もちろんその情報が真実なのか、よくできたデマなのか、それを確かめる方法はありません。また、情報が錯綜しており、(仮に解析が真実だっとして、)どこまでが本当の解析情報で、どこからが便乗デマなのかも混乱している状況です。
しかし、情報が掲載された海外のコミュニティは、これまでXYの時点でメガラティや未解禁の6世代幻ポケモンを解析で明らかにしてきた、という実績のある場所ではあります。
しかし、掲載されたメガポケモンの情報は、現在公式で公開された新メガポケモンのもののみであることなど、疑問点があることも事実です。

ここでは、ゲームのデータ解析という行為の是非を議論することはしません。
また、この解析情報が真実か否か、ということも結論づけません。
ただ、この解析情報が少なくとも部分的には真実である、という仮定のもとで、以下の文章を続けようと思います。


1.過度な公式事前情報解禁
従来から、ポケモンの新作は発売の半年ほど前にその存在が発表され、それ以降、コロコロコミックなどを中心に、情報が少しずつ明らかにされていく、という宣伝形態が取られていました。
そこで少しずつ明るみになってくる新作の情報に、僕達は心躍らせながら発売を楽しみに待つわけです。

しかし今回のORASでは、その情報公開が、あまりにも行き過ぎているのではないか?と思うのです。
たとえば現時点で、既に、

といった要素から、

のような、クリア後の要素と思われるものまで、かなり大部分の情報が公開されています。

おそらく、このように「発売前に主要な情報を解禁し、購買意欲を煽る」というのが最近流行の宣伝手法なのでしょう。
たとえば最近発売した「スマブラ」でも、発売前に新たに使えるようになったキャラクターが「参戦PV」と共に次々と明かになり、話題を呼びました。

発売前に主要な情報が明らかになれば、「発売後にゲームをワクワクしながらプレイする」という観点から言えば、その「ワクワク感」は大幅に削がれることになります。
そのため、僕はこのような最近の宣伝手法はあまり好ましい印象は持っていませんが、それ以上に今、ORASについて心配しているのは、これだけ情報を解禁してしまって、サプライズ要素は残っているのだろうか?ということです。

たとえば前作のXYを例にとります。
なんと言ってもXYでの新要素は「メガシンカ」の登場。コロコロコミックで「メガシンカ」の存在が明らかになったときは、良くも悪くもポケモンファンの間では様々な議論が飛び交い、騒然となったことを覚えています。
また、新御三家の他に、カントー御三家も冒険に連れて行けることも目新しい要素のひとつでした。
このように、発売前から話題を誘う情報解禁はあったXYですが、発売後まで隠されていた情報ももちろんありました。
たとえば、

などです。
このように、ゲームをプレイして初めて分かるよう、本当に肝心の部分は隠しておいてこそ、ゲームの楽しみが生まれると思うのです。

もうひとつ例をあげれば、最近発売された「スマブラ」。
確かに新キャラクターは発売前に次々と明らかになりましたが、最終的には多くの「隠しキャラ」は発売まで明らかになることはありませんでした。
ダックハントのような「誰コイツ!?枠」(DXのゲームウォッチ、Xのロボットのような)や、なかなか出現せずに落胆するファンを最後の最後で喜ばせたプリンのようなキャラクターがいたからこそ、プレイヤーはスマブラをワクワクしながら楽しめたわけです。

それでは、ORASはどうでしょう?
先にあげたように、ORASは多くのボスの切り札(メガメタグロス)を含む新メガシンカが公開され、クリア後要素も次々と明かされています。
こうなってくると、後は何が残ってるの??と心配になってきます。

想像できるサプライズ要素(想像している時点でサプライズではないかもしれませんが)としては、

などがあります。
しかし、前述の体験版データ解析のリークで明らかになったメガシンカポケモンは、現在公開されているもので全てでした。仮に体験版に、製品版のデータが全て詰まっていたとすれば、これには疑問が残ります。
そうなると、「新メガシンカは発売前に全て公開されてしまったのではないか?」という不安が生じてきます。これでは6世代で重要な「後付け要素」たりうるメガシンカが、全くサプライズになりません。
さらに、仮に現在公開されている以上のメガシンカが追加されるとしても、ラティ兄妹、レックウザメタグロス……、と言った主要なポケモンの他に、あっと驚くメガシンカなんて存在するのか?と思えてしまうのです。
(特にシナリオに絡まない一般ポケモンメガシンカしても、驚きは半減です)

従来のポケモンならば、クリア後の「他地方の伝説ポケモン」や「メガレックウザ」は発売後まで隠されていたであろう要素ではないかと思えます。
それをここまで出しておいて、ORASに「サプライズ」は残されているのでしょうか……?


2.伝説大安売りの怪
少し先述しましたが、発売一ヶ月前の時点で、ORASには他地方の伝説のポケモンが出現することが明らかになっています。
公式で直接言及されたのはルギア、ホウオウ、ディアルガパルキア、レシラム、ゼクロムだけですが、それに加えて、PGLに次のような記述が掲載されました。

ポケモン X・Y』『ポケモン ΩR・αS』があれば、以前の『ポケットモンスター』シリーズに登場したすべての伝説のポケモンを集めることができます。

・「ΩR・αSリーグ」では一部の伝説のポケモンが全く使えなくなる、というご心配の声がございました。それぞれのソフトで捕まえていただき、「ΩR・αSリーグ」で活躍させていただければ幸いです。なお、出現の条件や『ポケモン ΩR』と『ポケモン αS』との違い、覚えられるわざやとくせい等は実際のゲームの中でご確認くださいますようお願いいたします。

(お知らせ:『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』の通信対戦についてより)

これは、ORASのレーティング対戦では、6世代産のポケモンカロスマークホウエンマークのついたポケモン、ということになるのでしょう)しか使用できない、という情報に付随して掲載されたものです。(この所謂「互換切り問題」についてはここでは議論しません)

「伝説のポケモン」と言うと多少定義に困りますが、ここでは仮に、

  • タマゴ未発見グループである
  • 固定シンボルや徘徊イベントなど、通常プレイ1周につき1匹しか登場しない
  • 通常プレイで入手できる(=配布限定ではない)

を「伝説のポケモン」と呼ぶことにすれば、過去作で登場した伝説のポケモンのうち、XYでは登場していないものは、

になります。

……これはちょっと、はっきり言って異常な数です。
シリーズ至上初めて新しい「伝説の3匹」が登場しなかったXYが嘘のようです。
上のPGLの記述が正しいとすれば、ORASには上記のポケモンが全て出現することになります。もちろんバージョン違いで出現ポケモンが変わることになるでしょうが、上の半分だとしても相当な数でしょう。「伝説大安売り」と呼ばれたBW2が可愛く見えてきます。

ここまで伝説のポケモンが出現してしまうと、その「伝説」の価値が薄れてしまうことは間違いありません。
そりゃあ、小学生は伝説のポケモンが沢山出てくれば喜ぶでしょう。大人のポケモンファンも伝説のポケモンが然るべきシチュエーションで沢山登場すればワクワクしてきます。しかし、物事には限度というものがあります
これだけ「伝説」が出てきてしまうと、中でも影の薄い、UMAや三闘あたりはもう小学生の記憶にも残らないのではないでしょうか?(BW2のUMAですら影が薄かったのに…)

さらに、乱数調整なしで伝説のポケモンを対戦用に厳選する際、必須アイテムがマスターボールです。
従来、通常プレイでは(IDくじ特等をのぞき)1個しか手に入らないとされてきたマスターボール。(最近ではその縛りが解かれて2個手に入ったりもしますが)
さらに今作では、攻略本の付録シリアルナンバーでマスボ2個プレゼント!や、ポケモンクラッチなるものを集めるとマスボがもらえるキャンペーンなどもやるようですが、それでも全然足りません。所謂「周回厳選」をやるなら尚更です。
こうなってしまうと考えられる措置は、クリア後にショップでマスボが100万円くらいで売られるようにするか、BPの高額景品にするか、などして、頑張ればマスボが無制限に手に入るようにすることですが、最近のゲーフリがそこまで気が利いた真似をするかどうか……

いずれにせよ、もしこの「伝説超大安売り」とでもいうべき状況が、「レーティングで6世代産しか使えなくなった」ことへの強引な対応措置でしかないとすれば、たったそれだけの理由で、伝説のポケモンをここまで軽視した扱いをしてほしくなかった、と思います。
「伝説超大安売り」、楽しみな気持ちよりも不安な気持ちの方が遥かに強いです……


3.バトルフロンティアの存在
そして今回の記事で一番主張したいのがコレです。このために記事を書いたと言っても過言ではありません。

ORASはルビーサファイアのリメイク作品ですが、ルビサファのマイナーチェンジ版、エメラルドで初登場した最大の要素がバトルフロンティアです。
ルビサファで存在したクリア後要素、バトルタワーを大きく拡張したこの施設。
7つの特徴的なルールでCPUとの対戦が楽しめ、それぞれの施設には個性豊かなボスキャラも存在していました。
バトルフロンティアの存在は4世代にも引き継がれ、中でも鬼難易度と呼ばれる「バトルファクトリー」での金シンボル獲得は廃人向け要素として人気を集めました。

しかし今回のORASは、そのエメラルドのリメイクの意味もあるはずながら、現在のところバトルフロンティアのバの字も話題に上がっていないのです。
多数の主要メガシンカやクリア後要素をここまで事前に明らかにしておきながら、未だベールを被るバトルフロンティア……
これが本当に「隠されている」のであれば良いのですが、ここまでくると、「もしかして、バトルフロンティア廃止なんじゃ……」という不安が頭をよぎります。

さらに、再び前述の体験版リークの話題になってしまうのですが、そのリーク中ですら、バトルフロンティアの存在は全く触れられていません。
6世代でのリメイクである以上、フロンティアブレーンの切り札がメガシンカしても良さそうですが、そうするとレジ系がメガシンカするの?という話になってしまいます。

単刀直入に言って、僕はもしもORASバトルフロンティアが搭載されなかったならば、大変遺憾ながら、「このリメイクは中途半端な駄作である」と結論せざるをえないと思っています。
エメラルド版最大の見せ場、バトルフロンティアを再現しないゲーム製作陣……、もしもそんな事態になれば、それは明白な怠慢です。

しかしもちろん、バトルフロンティアが徹底的に隠されている「最後のサプライズ」である可能性だってあるわけです。
つまり、バトルフロンティアは僕が上記にあげた「不安点」を一気に拭い去る、逆転の一打になる可能性を秘めているのです。
バトルフロンティアORASをプレイして初めて見る要素であれば、プレイヤーへの最大級の「クリア後のサプライズ」となり得、伝説のポケモンのいくつかをフロンティアをクリアしていくに従って出現するような仕様にすればその大安売りにいくらかの整合性を持たせることができ、良いこと尽くめなのです。
最後の希望、バトルフロンティア……。果たしてどうなることでしょうか。


4.まとめ
……はい。
ここまで、発売前のゲームへの不満を書き連ねる、という暴挙をしでかしたわけですが、最後に弁解させてください。これらの不満・不安はもちろん、期待の裏返しです。
長年のポケモンファンからすれば、上記の不安を全てぶっ飛ばしてくれるような期待の遥か上を行く最新作ORASを遊びたいというのが、紛れもない本心です。
ポケモンは初代から楽しんでいる僕ですが、ルビーサファイアは僕がポケモンにド嵌りしたきっかけの作品でもあります。そのリメイク版が最高傑作と言えるものになってほしい、と心から願っています。

一部の対戦狂の方の中は、「上にあげたような要素なんていらない。ポケモンは対戦さえ出来れば良いんだ」とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし僕はそうは思いません。
ストーリーやクリア後要素を楽しんだ上で、対人戦も楽しめる。一本で二度美味しいゲーム。それがポケモンなのですから。

何にせよ、不安と期待を抱えて、一ヶ月後の発売を待とうと思います。
長い文章を最後までご覧頂き、ありがとうございました。