技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 | 備考 | |
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5月〜先日のPGL長期メンテ開始までレーティングで使用していた構築です。
構築の原点は、電気飛行というタイプ、火力、111という素晴らしいS種族値、そこそこの耐久という様々な面からBWシングルの中核を担ってきたボルトロスが、C2段階上昇技を使って弱いはずがない!という発想から、悪巧みボルトロスを使ってみたくなった、というところからでした。
積み技から全抜きを狙う構築で最も重要なのは、ご存じの通り、(1)どのように積みの起点を作るか、(2)先制技で全抜きを止められないか、です。
(1)について、積みの起点を作るため、今回は壁張り構築を考えてみました。
まず重要な壁張り役について、ラティオス、エルフーン、さらに最近流行りだしているらしいライコウなど、様々にポケモンはいますが、今回はウォッシュロトムを採用しました。
数ある壁張り役の中で水ロトムを使うメリットは、
というような点にあるかと思います。
中でも一番目の点は非常に重要で、見せ合いの段階で壁張り→全抜きのパーティーであると悟らせないことは非常に大きなアドバンテージであると考えました。
ここまででボルトロス、水ロトムが決定したところで、もう1体、壁張りからの積みで全抜きを狙えるポケモンが欲しいと考え、採用したのがハッサムです。
壁→積みのポケモンとしては代名詞的にもなった通称「珠ッサム」を一度使ってみたいと考えていたのが最大の理由です。多少時代に乗り遅れている感はありましたが、A130のポケモンが珠を持って剣舞するのが弱いはずがない、というわけです。
もともとハッサムは好きなポケモンであったのですが、オッカ羽休め剣舞蜻蛉バレパンのハッサムは、どうも自分には上手く使いこなせずにいたもので…
さて、ここで相手のボルトロスやサンダー、またスカーフ持ちの竜が重いと考え、ユキノオーを採用しました。
次に、ここまででウルガモスが非常に重い、というわけでヒードランを採用。めざ地の怖さはありますが、風船を持たせることで蝶の舞読み、(ハッサム等から繋いで)炎技読みで出せば、ストーンエッジを外さなければほぼ確実に処理できます。同時に挑発を持たせることで、キノガッサも対策します。
最後に、このままではバシャーモでパーティーが壊滅してしまうため、神速持ちのカイリューを半ばごまかしとして採用。ラムを持たせる、ここでもキノガッサを意識しています。
というわけで6匹が決定しました。
以下、個別解説です。
なお、並びは実際に見せ合い時の配置通りにしてあります。主役(?)のロトムを左上にすると壁張りがバレるかと思い、カイリューエースに見せかけています。(実際メンバー入りしたのは一番最後なのですが;)
■ カイリュー マルチスケイル ラムのみ
いじっぱり 167-204-115-x-120-132
努力値:A252 S252 H4
げきりん、しんそく、かわらわり、りゅうのまい
- 神速→H159-B100キノガッサ確定3発、1舞で確定2発
- 神速→H156-B90バシャーモ乱数2発、1舞で確定2発
- 瓦割り→H207-B162バンギラス確定2発、1舞で確定1発
- 瓦割り→B特化ラッキー 1舞で確定1発
本当は珠を持たせたかったところですが余っていなかったため、ラムリューです。持ち物はノーマルジュエルなんかでも良かったかな、とも思います。
上にも書きましたが、バシャーモやキノガッサを後出しから見ることを意識しました。
ごく一般的な竜舞カイリューですが、炎のパンチや地震ではなく、瓦割りを採用しています。
これは勿論バンギラスを強く意識しています。また、風船ドリュウズや風船ヒードランにも強くなっています。
最近再び流行の兆しが見え始めている壁張り構築相手にミラーマッチとなった場合に、こちらが優位を取れるという副産物もありました。
壁が残っている状態で積みエース(ボルト、ハッサム)が落ちてしまった後に、ステロなどでマルスケが潰れても安心して竜舞を積める強さもあり、パーティーにはよくマッチしていました。
■ ボルトロス いたずらごころ でんきのジュエル
おくびょう 169-x-95-157-101-179
努力値:H116 B44 C92 D4 S252
10まんボルト、めざめるパワー(氷)、きあいだま、わるだくみ
- A182ガブリアスの逆鱗耐え
- C182ラティオス(not眼鏡)の流星群 最高乱数以外耐え
- C2段階上昇+ジュエル 10万V→H187-D135メタグロス確定1発
- C2段階上昇気合い玉→D特化バンギラス確定1発
- C2段階上昇めざ氷→H156-D130ラティオス確定2発
パーティーのテーマでもある悪巧みボルトロス。
しかしいざ計算してみると、ある程度の耐久を確保すると悪巧み1積みでは思ったほどの火力が出ないことが分かりました。
そこで、電気ジュエルを持たせ、強引に瞬間火力を上げる方法を取りました。これにより、悪巧み10万でメタグロスやハッサム、D特化スイクン等を一撃で持って行くことができるようになりました。
壁を張ってから登場させることが前提なので、眼鏡ラティの流星などは切っています。もともとラティオスをボルトで相手することもありませんし…
ハマればかなり強かったのですが、正直なところ扱いはかなり難しかったですね。
■ ウォッシュロトム ふゆう ひかりのねんど
おだやか 157-x-140-125-161-106
努力値:H252 B100 D156
リフレクター、ひかりのかべ、ボルトチェンジ、ハイドロポンプ
おかなおさんの粘土ロトムを参考にさせて頂きました。壁張りロトムの多くはこの配分であると思います。
壁を張ればナットレイのウィップを簡単に耐えるので、初手ナットレイvs水ロトムの対面でロトムが突っ張る、ということも度々ありました。
弱点が草だけというタイプで両壁を張れ、ボルチェンまで出来るとは本当に器用なヤツですねぇ。これでステロが使えれば神ポケというか、壊れ性能だったのですが。
上記の通り、ラティの眼鏡流星耐えを調整先にしているので、相手の初手ラティオスに対して持ち物の確認もすることが出来、便利でした。相手が流星を撃ってくれて、こちらで耐えて壁を張れれば起点の出来上がりですからね。
ボルチェンのタイミングで地面を合わせられることも多々あり、そのへんは修練が必要だなと思いました。
後攻ボルチェンをしたい場面も少なくなかったので、最遅するのもアリかな、と思います。
■ ハッサム テクニシャン いのちのたま
いじっぱり 159-200-120-x-100-104
努力値:H108 A252 S148
むしくい、バレットパンチ、つばめがえし、つるぎのまい
- S無振りラッキー抜き抜き
- A2段階上昇虫食い→H187-B151乱数1発
- A段階上昇バレパン→H183-B116ガブリアス確定2発
- A2段階上昇燕返し→H212-B147ローブシン乱数1発
- A2段階上昇燕返し→H167-B105スターミー確定1発
ロトムと同じ引用元になりますが、おかなおさんの珠ッサムを参考にさせて頂きました。リンク先に詳しい調整やダメージ計算がまとめられています。
使ってみて思ったのは、珠ッサムは本当に強い。
相手のポケモン次第ですが、止められない構築は本当に止められません。今後自分で構築するときも意識に置いておかなければいけないなと思いました。
今回は電光石火を切って、燕返しを採用しています。
これは、パーティー全体として格闘に対する打点がなかったためです。特にローブシンvsハッサムの対面などでは、相手は有効打がないと思って居座り、かつマッパではない技を選択してくれることも多かったので、燕返しで処理することが出来ました。ビルドを積まれても、剣舞があるので対抗できますしね。
また、砂ガブや小さくなるスターミー、ラッキーあたりに対抗できるのも強いと思います。
苦手ななのは、ヒードラン、ボルトロス、サンダー等のどの技も半減以下でしか通らないポケモン達。このへんが出てきたら素直に引くしかありません。見せ合いの段階でこいつらが見えたら、出来ればハッサムは選出したくありませんでした。
■ ユキノオー ゆきふらし こだわりスカーフ
せっかち 165-116-85-141-105-121
努力値:A32 C232 S240 余り4
ふぶき、ギガドレイン、めざめるパワー(炎)、いわなだれ
- 個体値31-30-31-30-31-30想定(めざ炎70)
- 最速S111属抜き
- 吹雪→H156-D130ラティオス乱数1発(+霰ダメで確定)
- 吹雪→H167-D120カイリュー マルスケ込み乱数1発(+霰ダメで確定)
- 吹雪→H186-D104ボルトロス確定1発
- ギガドレ→H207-D135スイクン→乱数2発(攻撃→霰→攻撃→霰で95.88%落ちる)
- めざ炎→H175-D140ハッサム確定2発(ダメージ割合: 64%〜75.4%)
- めざ炎→D特化ナットレイ乱数2発
- 岩雪崩→H161-B85ウルガモス乱数1発(+霰ダメで確定)
スカーフユキノオーです。
ユキノオーは大抵襷と思われているので、ステロなどで削れたユキノオーとの対面でサンダーやボルトロスが突っ張ってくれることも多く、確実に処理しに行けました。(初手対面でサンダーと出会うと特性の発動順でスカーフがバレるのですが…)
Cの配分は、大抵の場合で最高乱数を切って、最悪の場合でも霰ダメ込みでの処理を想定しています。
めざ炎はハッサムやナットレイへの交代読みで撃つ用。一撃では倒せないのですが、最近のハッサムは羽休めを搭載していないものも少なくないので、致命傷を与えるだけでだいぶ違います。
岩雪崩はウルガモスピンポ。ヒードランだけではどうしてもパーティー全体としてウルガが重く見えたので、苦し紛れでノオーでウルガを処理するという妙な対策を取りました。一度でも舞われてしまうと厳しいので、なかなか使う機会は少なかった(というかあまりウルガが出てこなかった…)のですが。
ユキノオーは相手の交代を誘いやすいポケモンなので、スカーフでもかなり器用に立ち回ることが出来ました。今回の功労賞。
■ ヒードラン もらいび ふうせん
おくびょう 175-99-126-174-126-141
努力値:H68 C188 S252
マグマストーム、りゅうのはどう、ストーンエッジ、ちょうはつ
- C182眼鏡ラティオスの流星群 2連耐え
- C182珠ラティオスの波乗り耐え
- C177ボルトロス(not帯)の気合い玉耐え(帯は乱数29.69%で落ちる)
- マグスト→H175-D140ハッサム オッカ込み乱数1発
- マグスト→H187-D135メタグロス乱数1発
- 竜波動→H155-D92キノガッサの身代わり壊れる
- エッジ→H161-B85ウルガモス確定1発
風船ヒードラン。今回使ったのは臆病最速の個体です。
理由としては、挑発を搭載し、キノガッサを見ることが出来るようにするため、陽気最速ガッサを抜ける必要がありました。挑発持ちであるため、受けループ相手に選出うることも多かったです。
ウルガピンポのストーンエッジは昔からのお気に入り。甘えた蝶舞を許しません。(当てれば)
強化されたマグマストームも専用技に恥じぬ強さですよ!(当てれば)
■ 選出例
(1) 水ロトム、ユキノオー、ハッサム
最も汎用性があったように思われる。ロトムで壁を張り、珠ッサムで全抜き。処理しきれないボルトサンダーあたりをユキノオーが処理。カバドリ等へもこれで対抗。
(2) or
水ロトム、ボルトロス、ヒードランorカイリュー
悪巧みボルトの軸で行く場合。足の速い氷が重くなるためヒードランを後ろに回す。相手にそれがいない場合、お掃除役のカイリュー。
(3) 水ロトム、ユキノオー、ボルトロス
対雨パ(主にトノグドラ)にはこの選出。ナットレイはボルトの気合い玉で処理。グドラはユキノオーで天候書き換えて対抗。対トノグドラへの勝率はかなり良かったです。
(4) 水ロトム、ユキノオー、カイリュー
ハッサムやボルトを出せないと判断した場合。壁を張ることができれば耐久無振りのノオーでもある程度の攻撃を受けられる。必中吹雪をそう何発も貰えるポケモンは多くない。対格闘はリフレク下のカイリューが何とか処理。
(5) ユキノオー、ヒードラン、カイリュー
壁張りの線で行けないと判断した場合はこれ。ユキノオー先発で、ハッサム等と対面してしまった場合はドランへ交代。カイリューの苦手な氷はドラン、ノオー・ドランの苦手な格闘はカイリューで受けていく。壁がないのでストーンエッジが怖い。怖すぎる。
選出としては、ほとんどの試合を水ロトム初手で出しました。珠ッサムやボルトを使わなくとも、壁を張れればユキノオーやカイリューがかなり動きやすくなるんですよね。
勝率はそこそこで、一時は1700に乗ってその後も1650あたりをウロウロできていたのですが、最近どうも負け越してしまい、結局最終レートは1573でした…トホホ
個人的に時間の余裕がなく、構築の初期案からあまりいじることができなかったのですが、改善点もいくらか考えています。
ハッサムの個別解説でも書きましたが、珠ッサムが苦手とするのが、
ウルガモス、ヒードラン、シャンデラ、サンダー、ボルトロス
あたりでしょうか。
さらに、どうしてもパーティー全体として受けループに弱いという面もありました。(対受けループの勝率が良くない…)
こいつらに一貫して強いのが……
そうこいつ、テラキオン。自分がそれに気づいたのがつい先日のことで、レート環境も終わってしまうので新たに育てられなかったのですが…。
BW2環境になっても使えそうだったら、使ってみたいと思います。テラキがBW2でステロを習得することもあるかもしれませんし!
エッジ、インファ、剣舞、ステロ@襷、とかいう妄想をしてBW2を待ちたいと思います。
テラキを入れるとしたらボルトロス(構築のスタート地点ではったものの…)と交代になりそうですが、BWのFCボルトが特攻に特化しているということで、ますます悪巧みに適したポケモンになることも予想されますね。特性も蓄電になるらしいですし。このボルトだと悪戯心である意味がないので…
おそらく環境が激変するであろうBW2の発売、待ち遠しいです!