日常のあらゆる場面にポケモンが潜み、株ポケによる世界征服も噂される令和の時代。
数多く企画される異分野とのコラボの一角、ポケモン×工芸展が全国巡回で好評開催中!
ということで、2024年9月9日までの会場となっている、熱海MOA美術館へ行ってきました。
今後、11月からは東京の麻布台ヒルズギャラリーも会場となっており、距離はそちらの方が近いのですが、東京会場は絶対混んで碌に見られないだろうなぁ、ということで、日帰り旅行がてら熱海を訪れた次第です。
20名の工芸作家が、ポケモンをテーマに製作した作品が展示される「ポケモン×工芸展」。
中には人間国宝の方までいらっしゃり、まさに「ガチな芸術家がポケモンを作ってみた」的な展示会となっています。
会場内は写真撮影可。いくつかの作品を、写真と共に紹介します。
こちらは吉田泰一郎さんの作品である等身大ブイズ。本展示会のアイコンとも言える連作ではないでしょうか。
4体それぞれの電気、炎、水、もふもふ(?)を材質で表現しているのはお見事。ブイズが実在したらこんな存在感なのかな、と思わせる作品でした。
これは座標がバグって壺と重なってしまったロコン。
壺と重なってしまったシリーズは、陶芸家の桝本佳子さんが他にも製作なさっており、リザードン、ヒトカゲなどの炎タイプから、なぜかマホミルまで、オリジナルのアニメ的なポケモンの姿を、焼き物で再現できるんだ…と驚きました。
こちらは僕が特に気に入ったグラードン。植葉香澄さんの作品です。
陶器で作られた作品であり、他にもシェイミやガラル御三家の作品がありました。
体に施された伝統的な紋様がグラードンの超古代的設定によくマッチしており、と同時に、デフォルメされた可愛いグラードンがとても良かったです。
葉山有樹さんによる、グラカイレックの皿です。
これ、「マジなやつ」じゃないですか?
ホウエン地方に伝わる伝説の3匹の戦いを伝える実在の伝統工芸作品、と言われても頷ける迫力です。
布ものもあります。水橋さおりさんによる染め物の作品です。
こちらと共に、色違いメガチルタリスの帯もありました。
作品と関係ないのですが、チルットを見ると、僕はハツシゲタウンの左側の道を思い出すんですよね。流星の滝に行く途中のところです。そういう言い知れぬ記憶を持っている人が見に行くと楽しめる展示会でした。
こちらはピカチュウの森。須藤玲子さんの作品。
工芸品、というよりも、「いわゆる芸術作品」っぽい抽象的な作品もあります。(素人なので、表現が相応しくなかったらすみません)
小さく切り取られたピカチュウが、藤棚のように吊るされており、触らなければ中を潜ることもできます。よく見るとちゃんと今風のピカチュウが並んでいて可愛いです。
というわけで、6名の作家の皆さんの作品を紹介しました。
この他にも、漆塗りの器や、目を凝らして見るとニョロゾ柄になっている染物など、写真では上手く撮れなかったもののビビっとくる作品がいくつもありました!
ポケモンと、こういう美術展が両方好きな方には、ぜひリアルで見てもらいたいと思いました。
僕が行ったのは、8月9日の金曜日。学生は夏休みだったためか、そこそこの人出でしたが、平日は平日ということで、落ち着いて見ることができました。
MOA美術館は日時指定券(前売り券)がネットで買えます。当日券よりも安く、さらに混雑時にも優先して入場できます(僕が行ったときは、当日券の人は入場するのに10分ほど待つようでした)。今のところ、前日でも余裕で買えそうなので、計画的な方はこちらを取ると良いと思います。
さて、熱海に行くのは2回目でしたが、MOA美術館は初訪問でした。
熱海港と初島を望める中庭や、食事処のある日本庭園っぽい空間、屋内能楽堂などもあり、良い施設でした。
エスカレータを昇ったところにある天井のプロジェクションマッピングはインスタ映え(もはや死後)抜群!
熱海って、関東有数の旅行地でありながら、観光する場所ってそこまで多くないイメージです。その中でも、ポケモン工芸展をやっている今は、敷居も低く楽しめる良いスポットになっているのかな。駅前のアーケードなどにも、ポケモン工芸展を宣伝する旗がたくさん立っていました。
開催期間はあと1ヶ月ほどあるので、温泉に入りがてら、行ってみてね〜
僕はこの後、日帰り温泉に入り、すべてのやる気を吸い取られました。
おわり。